2011年8月6日土曜日

「考えるバドミントン」について考えてみた(その5)

今回は循環型試行回路の最終イベント「(5)修正」についてです。

これまで(1)目標→(2)意識→(3)実行→(4)結果 と進んできました。
「(5)修正」では「(4)結果」を評価して、それを修正します。
尚、ここで云う修正とは「小さな補正」と考えて下さい。 小さな補正に該当しないような「大きな補正」は最初のイベントとである「目標」に 戻って、新たな循環型試行回路として扱って下さい。

修正を行う箇所を判断するためには①ゲームに於いて自身で検証する。 ②対戦者またはコーチに意見を求める。 ③撮影したビデオを客観的に見る。 などが主な手法となります。
自分自身の打つ姿は自分で見ることができないので、できることなら②や③を主体にして下さい。

前回まで練習を進めてきたA君に再び登場してもらい話を進めていきます。
(その4)のブログ内で次のように書きました。
「・・・無意識に近い状態で半身になりテイクバックをとることもできるように感じられたら、・・・」
これはA君自身が自己評価で「出来ている」と感じている表現です。

対戦者に意見を求めると「以前より半身とテイクバックはとれているが、テイクバックからのバックスイングが浅い」と指摘されました。
フォームの前半部分は改善されているようですが、ラケットを振り出す(バックスイング→フォワードスイング)部分の修正が必要となったわけです。
今回のイベントでは「テイクバックからのバックスイング」に意識を集中させて、その箇所の修正を行います。

その後A君は何日も練習を重ね、対戦者から見れば「次はクリアーなのかスマッシュなのか・・・??またカットなのか・・・」と悩ませるようなフェイントの効いたフォームになった事と思います。
しかし、それで満足せずに更に洗練させていく事も必要ですし、また新たな目標を掲げそれに向けて練習を重ねることも大事です。

ブログの中では簡単に結果を出せたように扱っていますが、実際には長期間に渡る努力と根気が必要です。 特に「フォーム改善」などは長年積み重ねてきた「癖」が障壁となり、思うように結果が出ませんから面白くなくなり、ついつい元のフォームへと戻ってしまいます。
特に中高年の方は「ゲームの勝敗」に注力される場面が多々見受けられます。
一時的に「自身の目標」を忘れても構いませんが、基礎打ち等では意識して取り組んでみて下さい。
また、ひとつの課題を克服したことに満足せず更なる課題を見つけてどんどん挑んでみて下さい。
1年後、2年後と年を重ねる毎に変化している自分に気づくことと思います。