バトミントン競技において「打つ動作」として、いちばんよく使われる動作は・・・
(1)内旋動作
(2)外旋動作
(3)回内動作
(4)回外動作
の4つです。
この動作はバトミントン競技には欠かせない動作ですし、基本コアでもあります。
指導者の方々もバドミントンを始めたばかりの人達への教示にあたり、基本動作として必ず盛り込んでいるはずです。
この4つの動作がどういったものなのかはバドミントン教本や指導者の教えに委ねるとして、今回はそこから大きく外れた指先や手首の動作について触れてみます。
通常、オーバーヘッドストロークでは上記(1)~(4)の動作だけで打ちますが、ストロークの最終部分で「招きネコ」のように手首を曲げて打つ、いわゆる「スナップ動作」を使った打ち方をする人がたまにいます。
スナップ動作をしている人の握り方を観察すると「ウェスタングリップ」が圧倒的に多いようです。
バドミントンを始めたばかりの初心者はウェスタンの方がシックリくるので、どうしてもそのような握り方になりやすいのですが、ウェスタンに慣れてしまうとオマケで「スナップ動作」も付いてきます。
そのため初心者や初級者へ説明する時は、変なクセがつかぬよう「絶対使わない!」と強く説明したりもします。
イースタングリップでの握りをマスターできると、ヒジ主導による回内・回外運動がやり易くなります。
回内・回外運動と書くと難しく感じるかも知れませんが、「腕相撲の動作」がまさにその運動になります。
相手をねじ伏せた(勝った場合)の動きが回内動作。
逆に自分がねじ伏せられた(負けた場合)の動きが回外動作です。
一通りのショットが打てるようになってくると更なる技術を追い求めるようになります。
増してくるとインパクトの瞬間に手首を捻(ひね)って(※スナップ動作ではなく)、方向を変えたりする行為が必要になってきます。
しかしこのようなスピードのあるストロークで、手首を使ったことのない人達にトライしてもらうのは少々敷居が高いので、まずは柔らかい動作で手首や指先を使うことを体験してもらいます。
練習にもってこいなストロークは「ヘアピン(ネット)」と「ストップ」と呼ばれる打ち方です。
ヘアピン(ネット)は初心者の人達にも理解できるかと思いますが、ストップって何?
と疑問を持たれるかと思います。
「ストップ」という打ち方が掲載されているバドミントン教本もあれば、割愛されている教本もありますので、ザックリと説明しておきます。
「ストップ」とは打つといったストローク動作というより、ラケットを使った挙動的行為に近いものです。
具体的にはお互いドライブの打ち合いの最中、片方のプレーヤーがそれを軽く受けて、相手コート前へポトリと落とす行為をいいます。
今までスピードのあるドライブを繰り返していたものをスピードを殺してストップさせることから、「ストップ動作」や単に「ストップ」と呼ばれています。
これらヘアピン(ネット)やストップはパワーの必要が無いショットなので、手首や指の柔軟性を鍛えるにはもってこいです。
特にヘアピン(ネット)は手首と指の両方の柔軟度が大きく影響を受けるため、必須の練習課題と考えて下さい。
このブログでもヘアピン(ネット)を主に解説を進めていきます。
また解説を進めるにあたり下記に列挙した内容の理解と意識を十分して下さい。
(1)ツイスト動作をつかう
手首を動かす動作には2種類あります。 1つ目は「スナップ動作」。2つ目は「ツイスト動作」。
このブログで解説する動作は「ツイスト動作」にあたります。
「スナップ動作」は追い込まれて苦肉の策(リカバリーなど)として使う以外は利用しません。
つまり招き猫ような手首をカクカク動かすスナップ動作は使いません。
(※ フォアハンドにおける回内動作を増幅するための背屈は行いますが・・・)
それと回内運動、回外運動がマスターできていない人はスナップ動作になりやすいので、まずは指導者やコーチにチェックを受け、しっかりマスターして下さい。
未習熟の人がこの練習を行うと「スナップ動作」を増長させてしまい本末転倒な結果になります。
(2)柔らかく握る
スイング前はどのようなショットでもガチガチに握っていることはありません。
スマッシュを打つ時でも同じで、テイクバック時はラケットを落とさない程度のユルユル持ちです。
握り込むタイミングはフォワードスイング開始からです。
ヘアピン(ネット)などではスマッシュやクリアのように強く握り込むことはまず皆無です。
その替わり親指と人差し指を使った「押す」、「緩める」、「回す」、「つまむ」といった動作を多用します。
特に使用する部位は「親指の腹」と「人差し指の横腹」です。
また普段の握りも親指の腹と人差し指の横腹で軽くつまんでいる程度です。
その状態でグリップ全体を手の平で包み込んでいるだけです。
つまり、外部からの見た目は手の平全体で握っているかのように映りますが、実際には手の平の中でラケットは遊んでいる状態です。
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